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自衛隊員の人権を守る。客観的な公務災害認定制度を。 [労災事件]


私の場合、自衛隊の問題と言っても、
憲法9条の問題ではなく、
憲法25条だったり、27条、28条だったりです。
なんたって、憲法25条の会ですから。

特に今日は、公務災害(労災)の問題です。

私の依頼者の、個人の部の職業で、
もしかしたら一番多いのは自衛官とその家族かもしれません。
不思議とご縁があり、
継続している事件の依頼者に、
自衛官の方かその家族、遺族の方が
いらっしゃらないときは無いように思います。

まさか回覧板が出ているわけではないと思いますが。

自衛隊員の過労死事件も担当していますが、
通常の離婚事件だったり、
債務問題だったり、
普通の事件が多いですね。

3日前に、海外の仕事から帰ってきました
とかおっしゃる方が法律相談にみえられたときに
もちろん任務のことは具体的にお話しになりませんが、
かなり、精神的には困憊された様子で、
けなげに自分を奮い立たせようとされているご様子に、
国民を代表するつもりで、
お疲れさまでしたと、
深々と頭を下げざるを得ませんでした。

イラク派兵の前の話です。

中東に派兵された自衛官の方に、
精神疾患を罹患された方が多く、
二桁の人数の方が自殺されていると、
連合の雑誌の論文にありました。

軍事的問題から機密の必要性のあることもあるのでしょうが、
国民全体の財産という側面もあるのですから、
公表できるとことは公表して、
適切な対処をしていただきたいと思っております。

この自殺は、もちろん公務災害として補償される可能性が
高いと考えられます。

心配なのは、
自衛隊員の方の公務災害は、
第三者機関が認定する仕組みが無いというところです。

民間人の労災は、
労働基準監督署長や労働災害補償審査官、同会
が審査し認定します。

国家公務員の公務災害は、
人事院等が認定するわけです。

要するに、いずれも、
働いていたところから独立したところが認定するわけです。

ところが、自衛隊は、
先ず部隊長が認定し、不服があれば方面総監が審査し、
それでも不服がある場合は防衛大臣が決定するシステムで、
一貫して、身内だけが判断することとなります。

身内意識で簡単に公務災害が認定されれば、
まだ、私は文句ありませんが、
どうも、私が担当した事件なんかでは、
なかなか公務災害として公に認められにくいシステム
ではないかと疑いたくなります。

民間や通常の公務員で、労働災害の行政認定がなされない場合、
訴訟で争う方法が法定されていますが、
自衛隊の場合は、実際は、法定されていません。

この点、法務省の見解と防衛省の見解が異なるのですが、
あまりにも微妙な、専門的な話なので、
具体的には割愛します。

悪く言えば、
裁判所といえども第三者が介入することを峻拒している
というような感じを受けます。

ちなみに、このように的確な訴訟形態が
明文化されていないために、
国家賠償による訴えが多いのではないかと思われます。

最高裁判所が初めて安全配慮義務を認めたのは、
自衛隊員の国賠請求事件でした。

自衛隊という組織についての評価はひとまずおいてください。
色々な人はいるのでしょうが、
私が接してみて、感じる範囲では、
ほとんどの自衛官の方々は、
国民の為に、自らの体と命をなげうって働いていらっしゃるのです。
素朴にそのように考えていらっしゃいます。

海外であってもひとたび有事があると、
緊張が走るそうです。
具体的にも、日常の勤務でも防衛態勢が敷かれたりするようです。

逆に言うと、公務災害が起こりやすい現場であることは間違いありません。
また、安全配慮義務を万全に尽くせない職場でもあります。
私は、他の職場に増して、
適切かつ迅速に公務災害が認定され、補償を受けられる制度が
整備されるべきであると思います。

憲法25条の会なら当然の意見ですが、
自衛隊の活躍を望んでいる人たちならなおさらのはずです。
(この点、日本陸軍(初期)のプラスの遺産は、
誰も覚えていない、敗戦とともに忘却の彼方となったようです。)

できれば、
認定機関ごとに、
医師、労災法務関係者等の複数名の審査会をおいて、
諮問と答申を迅速に行って
部隊長や、方面総監、防衛大臣が、
答申を尊重して決定を行うという仕組みが
良いのではないかと思われます。

職業の区別なく、労災は迅速、適切に補償されるべきですが、
特に自衛官、それから警察官、刑務官の方々、
体を張って国民の為に尽力されている方々、
夜間も緊張を強いられる職業の方々の、
労災の適正かつ迅速な労災補償制度が認められるべきです。

これこそ、団結権を認めない代わりの、
代償措置の重要な要素であるはずです。

そうでなければ、憲法の観点からは、
理屈の上では、
自衛官、警察官に労働組合結成を認めなければ
ならなくなってしまうことになると思います。

自衛官、警察官、刑務官等々の体を張って働く方がたの
人権を特に擁護する。
この方々の為に、国家と対決することは、
むしろ大歓迎すると宣言する次第でした。
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