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【報告】交通事故で過失割合0示談を実現した事例 保険会社は過失割合5割(被害者に対するモラルハラスメント)を主張 [交通事故]


事案
 私の依頼者は自動車を運転していました。
前方にバイクが走行していました。
三叉路が近づき、車線が右折レーンと直進レーンに分かれています。
前方赤進行であったため、依頼者はブレーキをかけて減速しながら、
右折レーンを走行していました。
バイクは直進レーンの依頼者よりやや前方を走行し、
やはり減速をして停止準備をしていました。

 ところが、依頼者がすっかり停止となろうとするその瞬間、
バイクが転倒してきて、依頼者の自動車に接触しました。
バイクの運転手は、幸い自動車と反対方向に放り出されていて
軽いけがで済みました。

バイクが転倒した理由は、
道路上に石があってよけようとしてよろけて転んだようです。
バイクから運転手が放り出された後で、
コントロールを失ったバイクが依頼者の自動車に接触したのです。

保険会社の対応

 依頼者は、当然修理費用10万円は、
相手方の保険会社から払われるだろうと思っていました。
ところが、保険会社は、調査会社の調査を踏まえて、
依頼者の方により落ち度があると言い出したのです。
停車しようとしたところに無人のバイクが一方的にぶつかってきたのにです。
 依頼者はわけがわからなくなり、私のところに相談に来ました。


私の活動
 まず、なぜ依頼者に過失があるのかについて
保険会社に問い合わせしました。
そうしたところ、車線変更時の事故なので、
判例タイムズの分類に合わせて6対4(4が依頼者)が基本で、
譲歩しても7:3が妥当だと言ってきたのです。

 これだと、依頼者の損害10万円、
バイクの損害も仮に10万円だとすると損害合計20万円。
その3割ですから6万円を依頼者負担することになります。
差引自分の修理代のうち4万円しか支払ってもらえないことになります。

 幸い依頼者は自動車保険の弁護士特約に加盟していたために、
弁護士を依頼しても損をしないで済みました。
 私は、判例タイムズの分類とこの事故とは
明らかに違うというやり取りをして、相手方も少し譲歩を見せだしました。
 依頼者も納得しませんが、私も納得しません。
この事故はもらい事故です。
被害者が被害を負担するということは道理に合いません。

 ここまで保険会社が強硬だった理由は、
どうやら、バイクの運転手の親が保険契約者で、
依頼者の落ち度も認めないと示談しないという
強い意向を持っているらしいということがわかり始めました。

 要するに、保険会社は無理を承知で主張してきているわけです。
罪のない依頼者に罪を着せようとしているようなものです。

 本来弁護士法で、弁護士以外のものが
民事紛争に介入して利益を得ることを禁止しています。
これの例外的な扱いで、保険会社が示談代行を許されているわけです。
私は、この例外を認めたことは誤りではないかと感じました。
もし弁護士ならば、いくら依頼者の意向が強くても、
法律的に無理な主張を通そうとするでしょうか。
そんな弁護士がいないと信じたいです。

保険会社は、保険契約者は保険料を払ってもらうお客さんですし、
その人が会社の代表者で会社の従業員の保険契約も事実上応援していただいたり、
会社の火災保険に加入していただいていたりすると、
なかなかその人の意向に反することをできないという事情はあります。
しかしそういうことで、示談内容が左右されることは、
やはりあってはならないのです。
被害を受けた被害者の気持ちは全く無視されて、
被害者に不利益を押し付けるのですから、
被害者にとっては強烈なモラルハラスメントです。

そうだとすると、示談代行という
制度に問題があるということになってしまいます。

 ただ、この保険会社の担当者の方はとても誠実な方で、
こちらの依頼事項に関しては迅速に誠実に対応してくださり、
真実探求にも協力していただきました。

最終的には、こちらの言い分に対する反論をあきらめて
少しでも過失割合を認めてほしいというそういう交渉をしてきました。

 これではらちが明かないということで、訴訟を提起しました。
10万円と4万円の争いということになりました。
それでも、依頼者にとってみれば、
事故の責任がないにもかかわらず責任を持たされることの屈辱、
保険料が今後上がってしまうのではないかという不安があります。

心の問題を解決するという
お金には代えられない利益があると判断したためです。

 裁判にしたところ、バイクの方も弁護士が受任しました。
 私は緊張しました。何を主張して争ってくるのだろう。
弁護士も、依頼者べったりで、
法を曲げた主張をするのだろうかという不安もありました。

 そうしたところ、事案を把握した相手方弁護士は、
過失割合については、こちらの主張を受け入れました。
さすが弁護士です。
代理人間ではとんとん拍子に合意が形成されていきました。
こちらの依頼者も合意内容に不満は全くない内容でした。
実際の示談所の取り交わしには時間がかかったのですが、
おそらく、保険会社、弁護士と共同してバイクの運転手の親を説得されていたのでしょう。

 こうして、依頼者の過失割合0の主張は実現しました。

交通事故の示談で不条理を感じたら、
あきらめずに、
共感をしてくれる弁護士を探すことをお勧めします。

私でなくとも日弁連では
全国で交通事故の無料相談をやっています。
最寄りの弁護士会にお問い合わせください。

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コメント 1

松堂敦子

初めまして。
10:0の交通事故にあってからつらい日々の中、解決の糸口も見つけられすに誰か助けてと思いで彷徨っていたところに先生のブログにたどり着きました。
とても勉強になります。先生みたいな弁護士さんもいらっしゃるんですね。まだ時間がかかりそうですが勇気をもって向き合いたいと思います。
by 松堂敦子 (2019-07-04 13:28) 

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