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プラスワンの理論  悩むあなたと支援者のための理論 [故事、ことわざ、熟語対人関係学]


 人間関係で悩んでいる時、あるいは悩んでいる人から相談を受けた場合に、問題を鮮明にし、解決に向かうための理論です。

1 自分を含めた人間関係の不具合として把握する。

  例えば妻ないし夫、上司ないし同僚、学校での嫌な奴
  こういう場合、解決したいという気持ちがありながら、解決に向けて行動していないことが多くあります。ただ、相手の嫌なところを思い浮かべては困惑している、不快を反芻している状態です。
  解決をするための第1歩は、相手のことばかり考えることを止めて、相手と自分の関係の状態について考え始めるということです。
  プラスワン理論のワンとは、「ご自分」のことなのです。
  相手の行動や感情は、自分の行動や存在を抜きに起きることがありません。そしてもし、相手がこちらに攻撃的な態度を示しているならば、それは、こちらの行動や存在に脅威を感じているからであり、攻撃的な態度とは防衛行動なのです。相手にとって自分はどのような存在であり、自分の行動が相手の立場を脅かしていることがないか点検してみましょう。
  この時、「自分が何か悪いことをしたか」という思考はむしろ邪魔です。良い悪いにかかわらず、相手が自分の立場を危うくするという事情があるかないかを考えなければなりません。
  あなたが誰か別の人から高評価を得ていて、それは相手ができないことだということも、相手が危機意識を持ち、あなたを攻撃する理由になります。
  あなたが何かしてはいけないことをしているならば、それを止め、相手に謝罪することに躊躇をする必要はないでしょう。あなたが正当な行動をしていても、相手が危険意識を持つ場合、それはあなたと相手の関係であなたの行動をどうするか考えればよいということになります。これはのちにお話しましょう。
2 本当に二人だけの問題か
  あなたが悩んでいることは、むしろ多くは二人だけの問題にとどまらないことが多いです。
  例えば夫婦の問題は、子どもや、親、職場に影響が及ぶことがおおくあります。子どもためにどうしたら良いかという発想も必要になるわけです。つまり子どものために意地を張らないということですね。
  例えば上司と部下の関係でも、他の同僚や取引先、逆に家庭への影響も多く生まれてしまいます。
  例えば学校でのいじめも、加害者、被害者、同級生、教師、やはり家庭への影響もあるわけです。
  こうなってしまうと、一人で悩んでいることは合理的ではないことがわかると思います。適切な援助を得て、全体のために解決に向かう行動をしていくことが合理的です。また、もしかすると、自分が悩んでいる理由は、相手方に原因があるのではなく、第三者に原因がある場合があることも見えてきます。
  学校でのいじめも、実は相手生徒の問題ではなく、教師の対応が自分を苦しませていることがあります。職場でも、上司は言いたくて言っているわけではなく、そういう風に指導しろという会社の方針に従っただけとか、夫婦の問題も相手が悪いのではなく、相手に変なアドバイスをした人間がいたりすることがあります。実は相手は敵ではなく、一緒に解決に向けた行動をするべき仲間だということがありうるのです。
  こういうこともご自分を勘定に入れることではっきり見えてきます。
  この時、簡単な図面を書いて考えることが大事です。プラスワンの理論は、理性を発揮させるための理論なのです。図面や文字で関係図を書き留めておくことは、この理性を発揮しやすくなります。理性を発揮できないときの思考は、嫌な感情を反芻する行動であり、何も考えていないことと同じです。ますます考えが停止していくだけです。そこにくさびを打つのは文字化、図面化ということで協力にすることができます。
3 正義、善悪は思考からとりあえず排除する
  先ほども言いましたが、「良い悪い」を考え出すと思考が停止してしまいます。解決に向かわないことが多いように感じます。人間行動の流れを把握してから考えても遅くはありません。
  こちらが間違っていないから自分の行動を修正しないと意地を張って、相手が悪いと言い続けて不具合を放置してよいのでしょうか。また、相手が悪くないと言い続け、どこまでも我慢するのでしょうか。特に家族や友人関係であれば良い悪いよりも、正義よりも大切なものがあるはずです。そういう親しい関係であって、自分の行動をわずかに修正すれば解決するならば、さっさと解決した方が得だという考えはどうでしょう。これは、意識しないと思い浮かんでは来ません。
4 関係改善の提案を躊躇する理由はない
  あなたの悩みは、2項で考えたように、あなただけの問題ではないし、あなたと相手の二人の問題でも実はありません。あなたと相手、あるいは第三者を含めたチームの不具合です。あなたが関係改善の提案をすることはあなただけの利益ではなく、チーム全体の利益なのです。改善の必要性を訴え、具体的な提案をすることはわがままではありません。
  そうして、一緒に考えてもらうことが大事です。あなたも自分の提案を唯一絶対のものとしないで、聞く耳を持ちましょう。あくまでもチーム全体で解決すればよいのです。
  解決を訴えるにあたっては、チーム全体の利益を考えていることをはっきり伝えましょう。また、相手が悪いという表現を使う必要はありません。端的にあなたが悩んでいることはチーム状態に不具合があるということです。チームのためを思って提案することを強調しましょう。
5 自分一人で解決する必要はない
  あなたの悩みは、チーム状態の不具合ですから、あなた一人で解決する必要はありません。一人で解決する場合は、自分で我慢すること、逃げ出すこと、あるいは相手を攻撃して倒すことしか出てこないことが自然です。
  第三者の援助を借りることにためらう必要はありません。
  但し、その第三者がプラスワンの視点に立てず、あなたに我慢を強いたり、逃げ出すことを勧めたり、あるいは一緒に相手を攻撃することしか考えられない場合は、その第三者を信用できません。単にあなたの感情に追随しているだけで、解決をしようという立場にないからです。
  あなたのためにそんな第三者に動いてもらおうとすると、チームそれ自体が消滅する危険があります。チーム状態を改善してもらうことを援助してもらえるかどうかが、信頼できるかどうかのカギになると思います。
但し、チームは永続的なものとは限りません。相手なり同僚なりが既に何らかの理由で、修正可能性が無いという場合は、あなたはチームから離脱しなければなりません。そういう選択肢も頭の中に入れておく必要がある場合があります。
6 人間関係が把握できれば悩みが終わることがある
  例えば職場に嫌な人がいて、ちょくちょく嫌味を言ってくる人がいたとします。通常のパターンだと、あなたが攻撃したからこのような行為をするのではなく、あなたの存在が自分が評価を受けるにあたって妨げになる場合が多いようです。あなたは攻撃を受けるから、危険を感じているわけですが、そう分かってしまえば、特に危険を感じなくなるでしょう。恐怖から苦笑に変わるわけです。相手のこちらに対するライバル視は変わりませんが、危険意識は圧倒的に消失することがあります。何らかのポジションをめぐって相手がエキサイトしていても、自分はそのポジションは狙っていない場合も多くあります。そういう場合は、はっきりと自分と相手がライバルではないことを告げるべきです。敵意がないことを示すことが可能になります。少しずつ関係が改善していくことは可能になるはずです。
  例えば、夫婦で、奥さんがちょっとのことでヒステリーを起こして困っている時があります。多くは、奥さんはなんとなく、人間関係が永続するのか、自分は対等のパートナーとして扱われているのか不安になっている場合です。特に子どもが生まれた直後2年位、授乳をしている時期はそういうことがあるそうです。感謝の気持ちをはっきりと伝えること、奥さんの失敗を責めない不十分点を笑わない、批判しないということがあると安心感を少しずつ獲得していくようです。そこを自分の嫁さんは・・・と悩んでいると何も解決しませんし、自分は何も悪いことをしているわけでなく、悪いのは切れる奥さんだということを言い続けていくと、取り返しのつかないことが起きるわけです。あなたのちょっとした我慢、ちょっとした言葉、ちょっとしたプレゼントで劇的に関係が修復されるのであれば、するべきです。
  

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きみ

ドイホー先生こんばんは。
以前のコメントさせていただいた疑問に応える形のブログ、ありがとうございます。

拝読して感じたのが、先生が以前おっしゃっていた「唯一の可変要素は自分のみ」ということです。相手の思いや考えを完全に知ることは難しいのならやはり自分が柔軟になるしかないのだな・・・と。
ただ、「4 関係改善の提案を躊躇する理由はない」については実践してみようと思いました。一度決まった面会交流頻度や内容について後から交渉するのはNGだと思い躊躇していましたが、子どもたちのことを考えるとそうでは無いよな、と。ちょうど昨日子どもたちと面会したのですが別れ際の子どもたちが名残惜しそうだったので心が痛いです。もっと”父親と触れ合えることの充足感”を与えてあげたいと思いました。相手の気持ちや意向もあるとは思いますが、もっと積極的に双方が幸せになれる方法を模索し提案していこうと思います。

引き続きブログ楽しみにしています!
by きみ (2019-04-01 22:40) 

ドイホー

きみ様いつもありがとうございます。案外本当は利益対立していないことが多いのかもしれません。おっしゃるとおり、お互いの幸せのためという視点が解決に近づく近道かもしれませんね。
by ドイホー (2019-04-04 21:05) 

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